前回、産業廃棄物収集運搬業許可の要件についてご紹介しました。
その中で講習会の修了証が必要なことについても記載しました。
ではその講習会とはどのようなものなのでしょうか。
今回は産業廃棄物収集運搬業許可に必要な講習会について解説します。
産業廃棄物収集運搬業許可に必要な講習会とは
公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が主催する処理業講習会の事で、その中の「産業廃棄物の収集・運搬課程」の受講が必須になります。
これは、廃棄物処理法に基づき、産業廃棄物または特別管理産業廃棄物処理業の許可を新たに受けようとする方などが、産業廃棄物の適正な処理を行うために必要な専門的知識と技能を修得することを目的としています。
また、特別管理産業廃棄物の収集運搬業許可を取りたい場合は「特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程」の受講が必須になります。
修了証取得までの流れ
修了証取得までの流れはつぎのとおりです。
- 講習会申し込み
- 講習会受講
- 修了試験
- 試験合格の場合、修了証
講習会の申し込み
公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)のホームページから申し込みます。
申込みをするときには、本人確認用の顔写真データ(画像ファイル)が必要となります。
カメラ機能のあるパソコンやスマートフォン等で申込みを行う場合は、申込み操作の途中で写真を撮影することができますが、カメラ機能がない端末を使用する場合は、あらかじめ顔写真のデータを準備しておきましょう。
申し込み時に支払い方法を選択できます。クレジットカード払い以外の場合、入金期限がありますので、入金期限までに忘れずに講習料を支払いましょう。
講習会の受講
産業廃棄物の収集・運搬課程の講習会はオンライン講義です。
講習時間は12時間となり、料金は25,300円(税込み)です。(2022年5月現在)
講義内容は、廃棄物処理法概論、環境・循環型社会概論、業務管理、安全衛生管理、収集・運搬になります。
また、特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程は講習時間が16時間30分となり、料金は37,400円(税込)となっています。(2022年5月現在)
講義内容は産業廃棄物の収集・運搬課程の内容にプラスして特別管理産業廃棄物概論が加わります。
修了試験
講習会を受けた後に、予約した日に会場で修了試験を受けます。
「受講票」「受講確認書」が必要ですので、忘れないようにしましょう。
産業廃棄物の収集・運搬課程の試験問題数は37問です。
70%以上の正解で合格となります。
ただし、70%以上の正解があっても、廃棄物処理法概論が17問中70%以上正解していること、さらに、その他の科目に0点がないことが合格条件となっています。
万が一、不合格になった場合には再試験を受けることができます。ちなみに再試験は2回まで受験可能です。
修了証
修了証(試験結果)は試験日から約3週間後に発送されます。また、合否結果は試験後7-11日でマイページから確認可能です。
「新規」の修了証は、すべての都道府県・政令市で講習会修了の日から起算して5年間とされています。
ただし、一部の都道府県・政令市では有効期限に相違がある場合がありますので、都道府県・政令市にご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は産業廃棄物収集運搬業許可に必要な講習会について解説しました。
産業廃棄物収集運搬業を行うために必要な専門知識や技能をしっかり習得して修了証を受けましょう。